好きな人に逢いに行っただけで、人生って変わるんだろうか。
そんなことを考えたことがあります。
というか、いつもそんなことばかり考えちまって。
行動できないポンコツ野郎が僕の一部でもある。
正直ですね、僕は「そんなことはありえない」と信じてませんでした。
どうせ自分なんて、相手にされない。
大したこともできない。
なにもできずに終わるだけ。
話が上手じゃないし、緊張して固まるだろうし。
逢いに行ったからといって、夢が叶うわけじゃない。
手紙を書いたからといって、想いが届くわけじゃない。
「また逢いたいなぁ。」
そう願ったからといって、必ず逢えるわけでもない。
それでも今年の夏・・・
近江神宮で行われた競技かるた高校選手権を探検して、
たしかに巡ったことがあった。
そんな、波乱万丈すぎた猛烈な夏という青春を、探検記として遺します。
好きな人へ、逢いに行くのって怖いね
好きな人に逢いに行く。
たったそれだけのことなのに、
大人になるほど難しくなる気がするなぁ。
忙しいから。
迷惑かもしれないから。
自分なんかが行ってもいいんだろうか。
そもそもさ、お逢いしても、なにを話せばいいんだろう。
お金だってかかるし、なんの結果もなかったら嫌だな。
心が暴れて、言い訳なんて、探検しない理由なんて、
いくらでも浮かんできちまうんだ。
・・・僕の人生は、ずっとそうだ。
これからも変わらないかもしれないな。
愛する仲間たちへ逢いに行く時ほど、嫌われないかなって、怖さも出てくるもんだ。
そう思うからこそ・・・だ。
今年の競技かるた高校選手権は、好きな人たちに逢いに行こう。
機会があれば感謝の想いを伝えてみよう。
それだけでいい。
何かを成し遂げなくてもいい。
結果を出さなくてもいい。
ただただ、競技かるたの世界が大好きで。
「ちはやふる」が大好きで。
夢を巡らせようと青春を生きる仲間たちに。
「逢いたい。」
その気持ちにだけ、素直になってみようかな。
そう思って、夏の近江神宮へ向かいました。
あの日の僕は、まだ知らなかったな・・・
逢いに行くという探検が、こんなにも夢を巡らせることになるなんて。
灼熱の近江神宮で、人の優しさに救われた。
近江神宮へ着いたら、空は青く、夏の景色が広がっていました。
境内には、高校日本一を目指す選手たち。
応援するご家族。
大会を支える先生方やスタッフのみなさん。
そして、「ちはやふる」が大好きな人たち。
たくさんの”好き”が集まる場所には、青春の情熱が溢れます。
そして、猛烈に熱い!!!!!!!
(びわ湖にダイブして泳ごうかと思いました)
なんじゃこりゃー!!!!!
気温は36℃、全身から汗が吹き出る。
過去最高に暑い高校選手権じゃないか。
みなさん、どうか暑さに負けずベストを尽くせますように。
なんて思っていたら、どこかで聴いた声が・・・
「お疲れ様です!!!」
声を掛けてくださったのは、なんと粂原圭太郎さん。
面白すぎる達人さんじゃないか。
(覚えてくださってありがとうございます!!)
自見さんと解説に来られていたのですね。
暑い中、さわやかな笑顔と元気な姿。
元気を分けていただきました。
逢いたい人に逢いに行くと、どこで誰と逢うかわからないのも面白いなぁ。
正直ね、悔しかったけど嬉しかったよ。
そんな中、自分の身体が少しずつ悲鳴を上げていることに気づきませんでした。
ちはやふるファンのみなさんともお逢いして、一緒に観戦していたら・・・
吐き気がして足取りが重くなり、悪い予感が。
熱中症になりかけてしまった。
前日、「仲間たちにスズキ君を届けてやっぺ!」なんて意気込んで、磯を泳いで釣りして体力消耗していたのかもしれません。
いずれにしても、やらかした。
正直ね、悔しかった。
「今日は、好きな人たちに逢いに来た日なのに。」
そんな日に限って、身体が思うように動かない。
なにやってんだっぺ。
だけど・・・
冷たい飲み物をくださった方。
「大丈夫ですか。」と声を掛けてくださった方。
涼しい場所で休めるよう気遣ってくださった方。
ひとつひとつの優しさが、少しずつ僕を元気にしてくれました。
夢を巡らせる場所には、夢を支える人たちがいるんだなぁ。
もし1人だったら、あそこで探検は終わっていたかもしれない。
近江神宮で最初に出逢ったのは、“好きを支える人の優しさ”だったね。
あの、もう、本当にありがとうって、泣けてきます。
選手のみなさんも、応援・運営するみなさんも、
“その一瞬”に懸けているのがひしひしと響いてくる。
読手さんの美しい詠みと静寂に包まれて、緊迫していた空気が一瞬で弾けて、
札を取る音が生まれる。
あと1枚、その1枚、なにがなんでも取りたい。
取ってほしい、勝ってほしい。
仲間たちとの青春が終わらないでほしい。
願いがギュッと凝縮されて生まれた空間は、まさに夢が形になっていた。
この空気に触れられるだけでも幸せだ。
この独特な空気も好きで、どこか癒されるから好きなんだ。
そんな近江神宮では、たくさんの人と再会することができました。
久しぶりにお逢いできた方。
初めてゆっくりお話できた方。
以前よりも、少しだけ距離が近くなった方。
「去年も来てくださってましたよね!!!」
「今年もありがとうございます!!!」
なんて元気いっぱいに迎えてくださった売店の方もいてビックリです。
(なぜ覚えてくれてるんだ、本当に嬉しいです、ありがとうございます!!!)
お忙しいなか、見つけて声を掛けてくださる西郷さん。
(野球で例えるならイチローさんと話するのと一緒ですよ、ありえない。)
解説で来られていた自見さんの温かい笑顔。
(SHIKIBUのTシャツを着ていたら真っ先に発見してくれて、覚えていてくださりありがとうございます・・・!)
粂原さんとの再会。
(どこかでまた巡り逢いそうなので、楽しみですね。)
そして、巨匠さん。
久しぶりにお逢いした巨匠さん。
本当は、もっと落ち着いて感謝を伝えたかったな。
「あれも伝えたい。」
「これも伝えたい。」
そんなことをイメージしてさ、
「会心のゴールを決めてやるさ!!!」
なんて気持ちばかり馳せていくけども。
いざ目の前に立つと、頭の中が真っ白になってしまいました。
やっぱり僕は、緊張すると固まっちまうんだなぁ。
(会心のゴールなんて程遠い、大きく外れて宇宙に飛んでっちまったよ・・・)
もうね、なにやってんだっぺか。
だから気づけば、慌てながら、胸の中にずっとあった想いを、精一杯伝えた。
このまま言えずに死ねるかバカ野郎。
(弱気な自分に向けてね)
自分でもわからなくなりそうなくらい、しどろもどろで、下手な言葉だったと思います。
でも・・・
それでも、精一杯に探検したからよかっぺ。
あの瞬間はきっと無我夢中だったっぺ。
上手に話せたからじゃない。
逢いに行って、精一杯に想いを伝えた。
それが、あの日の僕の探検でした。
ひとつひとつが、探検してみることでしか巡り逢えない、かけがえのない宝物です。
夢は追いかけ叶えるもの、だと思っていたけど
近江神宮からホテルへ戻ると・・・
信じられない出来事が、ゆっくりと心の中を巡りはじめました。
熱中症になりかけたこと。
みなさんに助けていただいたこと。
高校生たちの真剣な眼差し。
応援する仲間と、運営のみなさんの決死の想い。
西郷さんとのありえない時間。
自見さんの満面の笑顔。
粂原さんとの不思議な再会。
巨匠さんへの願い。
今日という1日は、
「ありがとうございました。」
その言葉だけでは足りないくらい、たくさんの優しさを受け取った1日でした。
「来てくれて、ありがとうございます。」
みなさん全員から、そう言っていただいて、ポンコツな僕を迎えてくださった。
それだけでも、もう、嬉しさいっぱいなんですよ。
こちらこそ本当にありがとうございます。
なんて感動して泣きそうになりながら。
ぼんやり天井を眺めながら、ふと、こんなことを思いました。
僕はずっと、夢を追いかけているつもりだったなぁ。
夢降る隠れ処をつくって整えて。
絶対に、なにがなんでも、みんなが帰って来られる居場所にしたい。
そんな夢を抱いていました。
でも、その心の奥には、もうひとつの気持ちが隠れていました。
「来てください。」
「帰ってきてください。」
「夢降る隠れ処へ帰って来てください。」
知らないうちに、”来てもらうこと”ばかり考えていたな。
もちろん、その想いは今も変わりません。
だけど、近江神宮で仲間たちと共に生きた青春を思い返すとね・・・
今日の幸せは、誰かが来てくれたから生まれたものではなくて。
好きな人、好きな事へ逢いに行ったから、生まれた幸せじゃないか。
そう感じられた瞬間、肩の力がふわぁっと抜けた気がした。
夢って、誰かを動かそうとすると苦しくなっちまう。
依存しちゃって、その人を縛りつけてしまいかねない。
どこか押しつけてしまうような、ね。
でも、自分が1歩踏み出すと、不思議なくらい軽くなる。
だから僕は、これからも探検を続けよう。
好きな場所へ。
好きな人へ。
逢いに行こう。
その先で、ご縁が巡ったら。
それはきっと、夢からの贈り物なんだろうな。
ありがたく受け取って、僕も巡らせて生きようじゃないか。
ホテルでそのことに気づいた瞬間、なんだか笑ってしまいました。
色々と妄想して大爆笑しちまったぺよ
ホテルで笑っていたら、なんだか止まらなくなってしまいました。
なんで笑ってるんだっぺ(笑)
自分でも分からない。
でもね、これからが、面白すぎるんだ。
探検したい場所が、どんどん浮かんでくる。
きっと、逢いたい人も、一緒に笑いたい仲間も、まだまだたくさんいる。
夢降る隠れ処を通じて、盛りだくさんすぎるおもてなしも妄想しちまう。
気づいたらさ・・・
「おたふく」みたいな壮大な夢まで妄想して、1人でニヤニヤしていました。
・・・もう、ポンコツだっぺ。
笑っているんだもん、幸せだっぺな。
でも、こうやって笑ってしまう夢なら、きっと間違ってない。
夢降る隠れ処の若旦那・探検家タガメのリョウ







