最強の泣き虫2人よ、最高の感動をありがとう。

どうも、探検家リョウです。

 

今回はしんみりした気持ちと言う寂しい気持ちと言うか、よく分からないような気持で記事を書いてます。

 

ついに迎えてしまった、「那須川天心VS武尊」ですが僕は子供の頃から格闘技が好きなのでずっと待ちわびてました。

 

武尊はK-1を、天心はRIZEとRIZINを、それぞれ違う団体のみんなを背負っての戦いでもあったので今までの全てを懸けているとも言えますね。

 

この世紀の一戦は、実現してほしかったんですけど実現してほしくなかった・・・

 

絶対にどちらかが負けて・絶対にどちらかが勝つから・・・

 

2人とも大好きな選手だし、どっちにも勝ってほしくてどっちにも負けてほしくないという複雑な気持ちがあって。

 

試合が楽しみなんですけど、とても寂しさを感じてました。

 

そして、試合が終わった後には大きな感動がありました・・・

 

 

結果は神童の判定勝ち

試合結果は天心の判定勝ちで、もはやスピードが違いすぎて武尊の攻撃がなかなか当たらなかったですね。

 

これで天心はキックボクシング無敗のままボクシングへ転向することになりました。
まだ23歳ですけど本当に凄い選手ですね。

 

ボクシングでの活躍も本当に楽しみですよ!!!

 

この試合は武尊は絶対にダウンしないと思ったんですけど(誰もが同じように予想してたと思います)、天心得意のカウンターが炸裂して1ラウンドに武尊がダウンしました。

 

超人的なスピードと完璧なタイミングで合わせたカウンターの前に、異常に打たれ強い武尊もダウンしたのですね。

 

このダウンを観て天心の勝ちを確信した人も多いんじゃないでしょうか。

 

でも、ここから武尊が必死に巻き返そうと前へ出まくるんですよね。

 

それでも天心の攻撃はめちゃくちゃ速くて正確で、前へ出ようとしても完璧なタイミングでジャブを当てられて潰されてしまう・・・

 

1発でもパンチを当てられれば倒すパワーを持っていても、天心は見事なまでに回避する・・・
天心の攻撃を受けた後に攻撃を返そうとしても、武尊が攻撃できる範囲に天心がいない・・・

 

そうなんですよね、もはやスピードが違い過ぎました。
武尊がどれだけパワーや圧力があっても攻撃が当たらないんです。

 

攻撃すればするほど天心の鋭いカウンターでポイントを取られてしまう・・・

 

「那須川天心はキックボクサーそのものを攻略してしまうキックボクサーだから誰も勝てない」って聴いた事があるんですけど、きっとこういう事なんでしょうね。

 

そして結果は天心の判定勝ちで、「圧勝」という見方も多いですね。

 

でも、武尊が魅せてくれた「どれだけ不利な状況でも前へ出て戦う姿」に僕は自然と涙が溢れてました。

 

お前のパンチはこんなもんか??

武尊はどれだけ天心の攻撃を受けても前へ出続けてましたね。
1ラウンドでダウンを奪われているので、ダウンを奪い返すか天心をKOするかしないと勝てないというのもあったと思います。

 

でも、ここから巻き返すのが武尊なんですよね。
K-1での試合でも相手から攻撃を受けてスイッチが入ったように前へ出て、気づいたら圧倒しているというシーンが何度もありましたからね。

 

そうして迎えた3ラウンド、武尊はいつものように笑ってました。
ここからが本当の勝負だぞという感じに。

 

「どうした天心、もっと打ってこいよ!」
「とことん打ち合おう!!!」
「お前のパンチはこんなもんか!?」

 

そういった武尊の心の声が前面に出た笑顔で、試合を観ているみんなも一気にヒートアップして楽しくなりましたね!

 

僕も「ここから武尊が巻き返すのかもしれない、まだ勝負は分からない!!」というワクワク感や緊張があって本当に楽しかったです。

 

そうして天心と打ち合おうとするんですけど、もう憎いくらいに武尊の攻撃が当たらないんですよね。
壮絶な打ち合いの中で天心の攻撃が当たることはあっても、武尊の攻撃はほぼほぼ当たらないんです。

 

まるで未来が見えているかのような動体視力で強烈な攻撃を避けてしまうんです。

 

そうして天心は武尊との打ち合いには乗らずに、的確に攻撃を当てて勝つことに集中していたのですね。

 

観客からすると「打ち合ってくれよ!!!」って思うかもしれませんが、絶対に負けられない戦いなので徹底的に勝ちを狙っていたのだと思います。

 

それでも武尊は純粋に格闘技を楽しむかのような笑顔で「打ってこいよ!最高の試合にしよう!」と前へ前へ出る・・・
どれだけ天心の攻撃を受けても前へ出て、絶対に攻撃を当ててみせる・・・

 

この武尊の笑顔には、格闘技への愛情・天心への愛情・応援してくれている人達への愛情・一緒に練習してきた人達への愛情がギュッと込められていたと感じました。

 

ヤバイ、この人は本当にカッコイイ・・・

 

それでも結果は天心の判定勝ちで、武尊は負けてしまいました。
2人は大好きなので、嬉しさと悲しさが同じくらいあって複雑な気持ちです。

 

最強の泣き虫2人よ、ありがとう

そうして試合後はお互い号泣して抱き合っていて、その姿を見て僕も涙が溢れました。
ここまでやってこれたのもお互いへのリスペクトがあったからですね。

 

那須川天心

俺キック辞めようと思ってたんすよ。
でも
武尊さんがいたから続けられたんです。

 

武尊

まだ若いのにな。
辛かったよな。
ごめんな本当に。
お互い頑張ろうな。

 

2人とも最高にカッコイイ男で、最高の涙ですよ。

 

絶対に交わらないと思われていた2人が、団体同士の大きな壁を乗り越えて戦ったんです。

 

「ここまでやってこれたのも、お前のおかげだよ」
「戦ってくれてありがとう」

「最高の時間が終わって寂しいね」

 

きっと2人の心の中でこんな風に感じていたんだと思います。

 

お互い倒すべき相手だと感じて周りからも言われ続けていて、その世紀の一戦が終わったんです。
おそらく2人が戦う事はもうないでしょうね。

 

これが最初で最後の戦い、どちらかが負けてどちらかが勝つ。

 

天心は勝利マイクで父の日に最高のプレゼントできたと報告し、喜んでいる。
武尊は悔し涙を流しながらリングを後にする。

 

勝てば得る、負ければ失われる。
勝負の世界は残酷で美しいです。

 

だからこそ多くの人が感動するパワーを生むんですよね。

 

僕はもちろん天心にも感動しましたけど、それよりもっと感動したのは武尊なんですよね。

 

武尊の格闘技への愛情に感動した

格闘技をやっている人もそうじゃない人も、みんな背負うものがある。
背負うものはみんな違うけどみんな大切にしてる。

 

武尊もまた、この一戦の為に全てを懸けてやってきました。
不利だと言われる契約体重にも合わせて必死に減量してコンディションを整えて、大切なジムの仲間・共に戦ってきたK-1の仲間・家族やファンなど支えてくれる人達を背負っていたのですね。

 

それでも、神童には勝てなかった。
天心は徹底的に武尊対策をしていて、自分がやりたい試合をやってみせた。
武尊はやりたい試合を封じられてしまった。

 

でも、結果を残したのは天心でも心を動かしたのは武尊です。

 

結果だけ・感動だけ、どちらか片方が欠けていたらこのドラマは生まれませんでした。
最強の泣き虫2人が作ってくれた最高のストーリーなんです。

 

この2人がどんな気持ちでここまでやってきたのか・・・

 

格闘技がオワコンと言われても、必ず有名にしてみせる。
みんなに格闘技の楽しさを伝えたい。

 

団体は違えどその気持ちは天心にも武尊にもありますし、それぞれ背負うものは違うけど格闘技への愛情は一緒です。

 

でも、負けた時は全てを失った気持ちになってしまうんですよね。
武尊は大きなショックを受けていて、記者会見では途中で顔を覆って泣きながら何とかコメントしてました。

 

武尊

本当にこの試合を実現できたことと、実現するために動いてくれた人と支えてくれた人たちと対戦相手の天心選手に心から感謝しています。

 

僕を信じてついてきてくれたファンの人やK-1ファイターだったり、チームのみんなだったり、そういう人たちには心から申し訳ないなと思っています。

 

と振り絞るように伝えて、質疑応答はなしで会見場を後にしてます。

 

会見する側からしたら質疑応答してほしかったんでしょうけど、武尊はもうそういった状態じゃありませんでした。
何も言えないくらいショックが大きいのでしょうね・・・

 

K-1の代表として自分だけは絶対に負けてはいけなかった。
自分を育ててくれたK-1は最強だと証明する為にも絶対に勝つ。

 

この1戦に懸ける気持ちなら誰よりも武尊が強かった・・・

 

だからこそ、僕を含めて多くの格闘技好きの心を掴んでいるんですよね。
負けてもなおカッコイイ男です。

 

武尊

この10年間
勝ち続けてることで自分の存在価値があって
負けたら全てを失うと思ってた。

 

負けた後の想像をするだけで
毎日怖くて寝れなくて
今周りにいる人達やファンも
負けたらたくさん離れていくのを覚悟してた。

 

でもリングを降りて
花道を退場しようとしたら
敗者の僕に対して
たくさんの人が集まってきてくれて

 

みんなが「ありがとう」と言ってくれた。

 

そんな言葉を貰えると思ってなくて
涙が止まらなかった。
その時の声や景色を思い出すだけで
今も涙が止まらなくなる。

 

勝って報われることは出来なかったけど

 

こんなにたくさんの人に試合を見てもらえて
たくさんの人が一緒に泣いてくれて
生きる希望を貰いました。と言ってくれる人がいて

 

心と身体がボロボロになっても
命を削って戦ったこの10年が
報われた気持ちになりました。

 

満席の東京ドームで
こんな景色を見せてくれて
僕に関わる全ての人達に
心から感謝しています。

 

本当にありがとうございました。

 

心と体を治して
また前を向いて進みます。

 

そうなんですよね、結果は負けてしまいましたが武尊の姿には誰もが感動して「ありがとう」とメッセージを伝えたいんですよね。
もちろん僕もツイッターで送らせてもらいました。

 

流す涙の重さは、そのまま格闘技(K-1)への愛情の裏返しですよ。

 

もちろん僕は天心も武尊も大好きですけど、今回は武尊に感情移入してます。

 

最高に熱い試合と最高の感動をありがとうございます。
またリングで笑う姿を観れると信じて、この感動からもらったパワーを僕の人生にも活かして生きます。

 

僕は負けてばかりの人生だけど、やってやるよって気持ちになりました。

 

負けても、そこから先の人生は自分次第で変えていける。
誰に何を言われようと自分を信じてやっていく。

 

負けても負けない。

 

・・・という事で、今後もブログ(人生)を思いっきり楽しみます。

 

それでは、ここまで読んでくれてありがとうございます。
あなたも負けても負けないでね。

 

探検家リョウより